2011年1月19日水曜日

1/19のこどもあとりえNico


風邪が流行ってますね。。。

インフルエンザも猛威を振るってます。
手洗いうがいを忘れずに!!マスクも必須です。(マスクあまりしたことないのですが。。。)


19日の吹田のあとりえでは、皆にスイミーイメージで絵を描いてもらいました。

作者のレオ,レオニさん。
生誕100周年だそうです。生きておられれば100歳のおじいちゃん。
あたしが小学校1年生か2年生の時の国語の教科書に載ってました。
絵がはかない感じでなんとなく寂しいなぁ〜と子供心に感じていたのを思い出します。
その、絵のはかなさとは裏腹に、小さな黒いスイミーが生き抜く事の力強さを教えてくれたお話でした。

読んだ事の無い人は一度読んでみてくださいな。
勇気をもらえます。
大人になって、作者の本当のメッセージを知ると、とても深いお話です。





みんなで力を合わせれば何でもできるんだということがテーマだと受け取られがちな『スイミー』、実は、作者レオニのメッセージは全く別のところにあるというのです。


哲学者スイミー

この『スイミー』を著す直前、作者レオニは成功の絶頂にあったアメリカでの名声を捨て、故国イタリアへと戻っています。彼は、自分独りで本格的な芸術活動を開始し、そのなかで次々と絵本を出版し始めるのです。

その頃のレオニの作品は、もはやグラフィックデザイナーというカテゴリに収まるものではなく、思想家としての表現に達していました。自らの芸術家としての才能を良く理解しつつ、彼は第2次世界大戦後の世界の中で、自らが政治的にどういう役割を担えるのかを模索していました。

その自分自身の姿を、レオニは「スイミー」という、他とは違った色を持った魚になぞらえたのです。


『スイミー』の真相

『スイミー』の中で、最も多くのページを割かれているのは、スイミーがたった独りで海の中をさまよい、自分とは違う種の生き物たちに出会い、発見をするくだりです。

その体験の後、スイミーは魚の仲間たちと出会い、彼らを率先して大きなマグロを追い払うのですが、実はこの物語、スイミーの自己発見と自己実現、という深いテーマがあるのです。

レオニの芸術家としての生き方、それはスイミーが仲間を先導するときの言葉、
「ぼくが、目に なろう」
に集約されています。レオニは、人にはそれぞれの個性と役割があるということ、そして、芸術家として他の者が見えないものを見ることのできる人間がいるということを伝えたかったのです。

お子さんとこの『スイミー』を読むとき、お子さんの得るものが「みんなで力を合わせよう」というメッセージでもまったく構わないと思います。一方で、実はこういった深い生き方の哲学も込められているということを、大人の私たちが味わうのもいいかもしれません。

子供も大人もそれぞれに何かを感じ取ることのできる作品であることが、名作と呼ばれるゆえんだと実感させられる、魅力的な絵本です。


ふ。。。深い。。。(K)


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